髪の毛を切りにきている。
入店してから1時間。
あと2人で自分の番が回ってくる。
1時間待ちだけど、
自分の後ろには1人しかいない。
誰よりも待っている。
いつもそういう役回り。
運は良い悪いではなく、
貯める使うもの。
待ち時間に運を貯めているんだと言い聞かせる。
ここで切るのは2回目。
まさに髪切りどころ。
入口近くにある券売機で、
チケットを購入。
油性マジックで数字が書かれてる。
順番通りに出てくるわけじゃないのに、
店員さんは正確に次の番号を呼ぶ。
店内を見渡しても、
番号を映し出すスクリーらしきものはない。
美容室を支えるのは3人のカットマン。
いずれも50代のおじさまたち。
きっと20年以上この3人でやってきたんだろうな、と思わせる安定感。
予約も指名もできない。
前回切ってもらったのは吉田鋼太郎みたいな雰囲気の店長らしき人。
マスク越しに垣間見えるお髭からベテラン感が漏れ出していた。
今回は違う人に切ってもらうことになりそうだ。
ここにくる人たちは
30〜70代の男性たち。
お店の前には自転車が並んでいることから、近所の人たちが利用する町の散髪屋。
以前は美容室に行っていたけど、
散髪代をケチりたいのと
もっと短時間で喋らなくて良さそうなところをネットで探した。
ホットペッパーに載ることもないし、
ホームページを持っているわけでもない。
自ら発信するのはTwitterのみ。
月に1回休日情報を発信。
必要最低限をしっかりやる。
仕事の流儀を感じる。
散髪屋は昔から口コミ文化。
Googleマップには97件のレビューが。
評価3.7
お得、スピード、確かな技術
ポジティブなコメントが並ぶ。
僕含めて世の中の男が
散髪に求めるのは機能性。
牛丼よろしく、
早くて安くて上手ければ良し!
中華屋も、クリーニング屋も、
街に根付く店って信頼できる。