週に1度オンラインで参加している読書会のために、
PrimeReadingで面白そうなものはないかと物色していたら目に留まった本書。
いかにもな「売りまっせ」タイトルに半分呆れながらも、300ページという手ごろなボリューム、「ぶつ切り読み」できそうな構成から、目を引いた箇所を読むことに。
読む目的
WEBマーケティングを学ぶため
(人を引き付けるライティング法を学ぶため)
読んだ箇所
第3章「喫煙はあおり運転と親密な関係があった!をエビデンスから」で
読んだ感想
インスタントな学生論文
もう少し詳細に
「エビデンス」と耳障りのの良い言葉を使っているが、データソースはすべて一般にダウンロードできるもの。
ちなみに、読んだ箇所は、2019年12月7日にブログ投稿されたもの。
内容は、まったく同じ。この本のコンテンツは恐らくブログの反応(PV数とか)が良かったものから選んだのだろう。
この記事の「エビデンス」のデータソースの概要をまとめると、
エビデンス内容 | データソース | データソースの調査・公表日 |
喫煙が精神を異常にする実例 | 被留置者の喫煙状況に関する調査(警察庁調べ) | 平成 24 年 7 月 9 日~13 日 |
喫煙者は非喫煙者に比べて1.62倍もうつ病になっていた | アメリカの研究 | 2014.03.18 |
どちらの「エビデンス」も、
- ブログの投稿時から5年以上前のもの
- ネット(英語検索)ができれば、簡単に入手できる。
「エビデンスが古い=信頼できない」とは一概に言えないが、
「大学生がレポートを書くときに、真っ先に取り上げそうな(入手難度の低い)エビデンス選定だな」という印象を受けた。
だが、この本で伝えたいことは、「日本人はエビデンスを確認しなさすぎ」であるから、
「こんな風に(あなたでも)簡単にエビデンスって入手できるんですよ。」と啓発活動には成功していると言えるかもしれない。
他の記事はまだ読んでいないが、大体内容的には今回読んだものと大差ないと思うので、この著者の役割は「エビデンス収集代行」兼「エビデンス確認啓発」と言えるかもしれない
文章構成からは、やはりWEBコンテンツのプロだなと感じた。
今回のパートの構成としては、
- 導入
- 喫煙×あおり運転のニュース
- 省庁の引用
- まとめ
- 本論
- あおり運転についての一般論
- ニュース
- 喫煙×精神異常の実例
- 受刑者×喫煙の研究結果
という感じ。
この本の評価
強いてこの本を評価するなら、「読み物としてではなく、コンテンツづくりの教科書として読みたい本。」
星〇つとかは、気分じゃないのが今回はこんな感じで。
まとめ
「WEBマーケティングを学ぶため(人を引き付けるライティング法を学ぶため)」という当初の目的は、達成できたのでわりと満足だった。
これをどうやって明日の読書会で話すかは置いておいて、
人に「読まれる」にも、いろいろあるんだなと気付きを得られた一冊だった。